活動報告

2014年12月3日

合同シンポジウムを開催

パネルディスカッションの様子
集合写真

2014年12月3日に野依記念学術交流館において、名古屋大学の6つのリーディング大学院プログラムに所属する学生が企画した合同シンポジウムを開催しました。

今回のテーマは「持続可能な開発(Sustainable Development)」でした。学生たちは、経済や環境、資源や衛生など様々な分野にまたがる課題を多面的な視点から議論するために、異なるリーディング大学院プログラムに所属する学生で構成した混成チームを結成し、チームごとに1つの課題を選んで事前準備を進めました。

シンポジウムでは、基調講演として蟹江憲史氏(東京工業大学大学院社会理工学研究科准教授・国際連合大学サステイナビリティ高等研究所シニアリサーチフェロー)と高瀬千賀子氏(国連地域開発センター所長)をお招きし、世界の現状や、今後私たちに何が求められるのかを考えるための講演をしていただきました。その後、学生チームの発表を行い、“What Can Young Leaders from Diverse Backgrounds Do to Achieve a Sustainable Development?”をテーマにパネルディスカッションを行いました。

シンポジウムには100名を超える参加者があり、好評のうちに終了しました。このシンポジウムは2015年も行われる予定です。

参加した学生からのコメント

今まで「持続可能な発展」について知る機会も真剣に考える機会もなかったため、今回の合同シンポジウムは国連にこのような活動があることを知る非常に良い機会となりました。また私達のグループは「持続可能な発展のための発電システム」についての議論を行い、我々研究者が持続可能な発展のために将来何ができるか考えることができました。今回のシンポジウムは全て英語で行われたので英語に慣れるとともに留学生との交流を持つこともでき、個人的にも非常に大きな収穫を得ることができました。
(フロンティア宇宙開拓リーダー養成プログラム 理学研究科素粒子宇宙物理学専攻 博士課程(前期課程)1年 杉浦圭祐)

このシンポジウムの(僕の)目的は異分野を有効に架橋するということでした。結果としては、異分野の方の議論の仕方を学ぶことは少しできましたが、世界が直面している課題によい解決策を与えるために役に立つような異分野の掛け合わせを発見する、などの目に見える成果は達成できませんでした。考えてみれば、まだ専門性を鍛えている段階にあるに過ぎない学生による非常に短い期間の協働という条件のもとでは、この程度の結果で仕方がないのかもしれません。それでも、当日会場で起きたディスカッションの中には萌芽的ながらも突っ込んだ異分野同士の出会いがあったように思えたことが救いです。シンポジウムを学生代表として統括させてもらった立場からすれば、この場で生まれた人間同士の繋がりがひとつでもふたつでもいつか実のある協働に育っていくならば企画した甲斐があったというものです。その意味で、このシンポジウムが参加者に新たなスタートラインとして認識されていれば嬉しいです。僕個人としては、低コストで異分野間の研究ネットワークを育てていけるような場を作ることを次の課題と考えており、その企画にあたり、今回の出会いを活かしていきたいと考えています。
(法制度設計・国際的制度移植専門家の養成プログラム 法学研究科 博士課程(後期課程)1年 岡野直幸)

私はグループワークを通し、発展途上国における食糧供給の現状を学び、その持続性を改善する方法について意見をまとめました。私のグループの学生は生命農学、法学、あるいは理学を専攻し、異なる人生経験を持っていたため、意見を共有することで、様々な観点から食糧供給の問題を考えることができました。同時に私たちの取り組みには大きな課題があることに気づきました。それは、 実現可能性の議論、例えば技術、人的資源、資金、価値観に関するもの、が不足していることです。 今後、私たちは、実社会で課題解決に取り組む人々から本当に障害になっているものを学ぶ機会を持つことが必要だと思います。例えばインターンシップは一つの方法です。そうすることで、私たちの専門性や人生経験の多様性に基づく協力を最大限に生かして、より実現可能で実社会に役立つ解決策を提案できるのではないでしょうか。最後になりますが、シンポジウムを企画運営してくださった学生及び関係者の皆様、ありがとうございました。
(PhDプロフェッショナル登龍門 生命農学研究科生物圏資源学専攻 博士課程(前期課程)2年 株木拓也)

10月から私の参加するウェルビーイングプログラムが始まり、国連デーなどを通して、ウェルビーイングを考えるなかで‘sustainable development’という言葉を身近に感じるようになっていました。今、非常に恵まれた環境で学ぶことのできる私たちが、何をしていけるのかということを、今回のシンポジウムがなければ、出会えなかった仲間と一緒に向き合える機会となりました。リーディングってなんだろう、とまだ自分の目先のことに追われる日々を過ごしていましたが、同じようにリーディングプログラムに懸命に取り組んでいる仲間を知ることができ、これからリーディングプログラムに取り組んでいく上での支えを得ることができました。‘sustainable development’は、この短期間でなにか前進する道をみつけられるような課題ではありませんが、6リーディングプログラムの合同によって、さまざまな分野の視点から考える機会を得られたことは、私にとってひとつの前進だったと思います。共に支えあって学んでいける機会として、今後も6リーディングプログラムの仲間と歩いていきたいと思います。
(ウェルビーイングinアジア実現のための女性リーダー育成プログラム 医学系研究科看護学専攻 修士課程1年 辻晶代)

I first heard of the seventeen goals of sustainable development through this symposium. Coming from different ethnical, cultural, educational backgrounds I felt that these basic goals unite us as human beings. It is the simplest basic goals our world needs to eliminate any possible setback of humanity and humankind like wars, terrorism and natural catastrophes. Every person in this world is responsible to pursue taking part in achieving these goals. While most of these goals seem basic and simple, yet through studying them closely many problems emerged. Solving some of these problems require solving many others in parallel, like solving the poverty issue with the education issue. Having this symposium with many students from different faculties and different countries, suggest and present approaches to these goals was really impressive. Creating awareness about our global issues during our studies will help us be prepared for the real world problems that we will be facing as soon as we enter the work field. I hope such events like this will take part of students' lives more frequently. The symposium was a success, hoping it will pave the way into having more discussions, seminars and symposiums in the future.
(実世界データ循環学リーダー人材養成プログラム 情報科学研究科複雑系科学専攻 博士課程(前期課程)1年 Kaadan Ahmad Thuraya)

It was a great opportunity for me to become a part of multidisciplinary team during NU LGS symposium. As the person who studying the basic sciences, I am not very familiar with advance applications and social aspects. However, during the discussion, I learned different perspectives from the other group members which have different approaches to solve the Sustainable Energy problem and we could come up with the idea with the outer space solar cells. For me, it was giving a lot of interesting ideas for my future works to develop and support this idea to be realized in the future. Furthermore, I enjoyed the discussion of the other topics during the symposium and I am looking forward for the next similar symposiums in the future.
(グリーン自然科学国際教育研究プログラム 理学研究科物質理学専攻(化学系) 博士課程(後期課程)3年 Arifin)

First of all, it is my great honour to attend such symposium about sustainable development. Also it gives me a chance to think about what I can do about this. Honestly, my personal ability is very limited. However, if we get together to discuss with each other, it is possible to create a new idea which would be possible to acheive sustainable development. Further more, there were lots of members from 6 leading programme with various "backgrounds". So there were many ideas that came thorugh your mind and also it was good oppurtunity to make friends with different majors. I hope such event will be hold as much as possible.
(グリーン自然科学国際教育研究プログラム 生命農学研究科 博士課程(後期課程)1年 Wen-Yu Huang)

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